代表理事挨拶

学会について

 この度、第4期にひきつづき一般社団日本家族心理学会の代表理事を務めさせていただくこととなりました。職責の重さにあらためて気持ちを引き締めているところです。

 さて、法人化以後、日本家族心理学会は、第1期の野末武義理事長が一般社団法人としての基盤を固められ、また第2期、第3期の若島孔文理事長が、コロナ禍への対応をはじめ、本学会学術雑誌である家族心理学研究の改革(①査読の迅速化、②電子投稿化、③オンライン・ジャーナル(J-Stage)化)や本学会の未来を担う若手先生方のネットワーク構築を目的とした「次世代の会(若手の会)」の設置、その他多岐にわたる改革に取り組んでこられました。また第4期では、学会の財務面の強化を中心に運営面の改革を行うとともに、学会員の皆様にとってますます魅力ある学会づくりを目指して参りました。その一環として、2025年度から新たに、「若手研究者のための研究支援事業」が始まる予定となっております。具体的には、各年度2件を上限に、各15万円の研究助成を行うものです。該当する若手の先生方におかれましては、奮ってご応募いただけますと幸いです。

 ところで、日本家族心理学会は1984年に「家族心理学領域の研究と実践を推進し、その進歩及び普及に貢献すること」を目指して創設されました。

 時代が変われば社会が変わり、社会が変われば様々なアタリマエが変化していく中、家族も例外ではなく、この40年の間に家族も少なからず変化してきました。とはいえ、家族の本質は変わることはなく、家族は家族であり続けています。本学会は、心理学をはじめとし、社会学、教育学、医学、看護学、精神保健学、社会福祉学、母子健康学、幅広い専門領域の先生方で構成されています。また、行政や法律がご専門の会員の先生方も多数おられます。「家族」あるいは「家族の心理」について、心理学的アプローチのみならず、多様な学問領域をバックグラウンドとした学際的観点からアプローチできる点は、本学会の大きな魅力の一つとなっています。

 諸先輩の先生方が大切に守られてきた本学会の歴史と伝統をしっかりと受け継ぎつつ、現在の学会員の皆様のご意見にも耳を傾けながら、理事、監事、そして代議員の先生方と共に、本学会が目標して掲げる「家族心理領域における研究」「家族カウンセリングの実践」「家族心理教育の普及」、この三つの柱をより太くしっかりとしたものにして参ります。

 会員の皆様におかれましては、よりよい学会のために何かお気づきの点等ございましたら、お気軽に事務局までご連絡を頂戴できればと思います。

 また、すでに当学会HP等でもご案内させていただいておりますが、2025年8月9日(土)から11日(月・祝日)にかけて、東北大学にて「国際家族心理学会第10回記念大会/日本家族心理学会第42回大会(大会長:若島孔文先生(東北大学)/大会準備委員会事務局長:高木源先生(東北福祉大学)/大会テーマ『家族心理学はどのように貢献できるか?ー文化,人口,テクノロジーとレジリエンスー』)が合同開催(対面・オンデマンドのハイブリッド開催)されます。宮城・仙台の地で、皆様とお会いできます事、心より楽しみにしております。

国際家族心理学会 第10回記念大会・日本家族心理学会 第42回大会 合同開催サイト

https://jafp2025.iafp2025.com/                             

                                   山形大学 佐藤 宏平