家族相談士・家族心理士補・家族心理士について
日本家族心理学会
家族心理学に関する資格
家族相談士・家族心理士補・家族心理士のご案内
※詳細につきましては、当学会事務局ではなく、これらの資格の認定団体である一般社団法人 家族心理士・家族相談士資格認定機構にお問い合わせください。
家族心理学、家族支援に関する専門資格として、以下の3つの資格があります。
○家族相談士
○家族心理士補
○家族心理士
(1)「家族相談士」とは?
【資格の概要】
医療、福祉、教育、司法、地域などの領域で家族の方へ支援に携わってらっしゃる方*が、家族相談士養成講座を受講し、家族相談士資格認定試験(筆記試験および面接試験)を受験し、合格した方に与えられる家族支援に関するベーシックな基礎資格です。「家族相談士」は、さまざまな分野で活躍しています。
* 保育士、教師、医師、看護師、ソーシャルワーカー、弁護士、などの専門資格をお持ちで、現在家族支援を行っている方
* NPO法人等において家族支援を行っている方
【家族相談士のディプロマ・ポリシー(資格授与方針:それぞれの資格取得に求められる態度やスキル)】
・家族相談士とは、家族システム論、家族ライフサイクル、家族構造理論、コミュニケーション理論、多世代的な観点など家族心理学に関する基礎的学習を修了し、家族支援に携わるための基礎的知識を理解できる。
・現在従事している職種(医療、福祉、保育、教育、司法、産業など)に、家族支援の視点を加え、支援を発展させることができる。
・多様性を重視する高度な倫理観をもとに、家族の立場に立った公平な態度を維持できる。
・多職種連携において、それぞれの立場と役割の違いを認識しながら、協働・協力できる。
・常に社会の変化に対応するべく、家族心理学、家族支援についての学習を深める努力を継続できる。
(2)「家族心理士補」とは?
下記の①〜③の条件を満たす方が、日本家族心理学会が主催する研修会や家族心理学会の年次大会におけるシンポジウム、ワークショップなどへの参加を通じて、既定のポイント数を満たした上で、家族心理士補試験(書類審査および面接審査)に合格することで与えられる資格です。ベーシックな基礎資格である「家族相談士」と、アドバンス資格である「家族心理士」との間の資格です。
① 家族相談士資格をお持ちの方、
② 臨床心理士や公認心理師資格をお持ちの方
③ 臨床心理士や公認心理師養成を担っている大学院修士課程(博士課程前期含む)において心理臨床に関する基礎知識・技能を習得し、家族療法、家族心理学、家族関係などの文言を含む家族に関する理論や介入方法に関する科目を2単位以上履修した方、または同等以上の学識・臨床経験のある方
【「家族心理士補」のディプロマ・ポリシー(資格授与方針:それぞれの資格取得に求められる態度やスキル)】
・臨床心理士、公認心理師の心理専門職の資格、あるいはそれらと同等の心理臨床に関わる知識、経験をもつ者の中で、さらに、家族システム論、家族ライフサイクル、家族構造理論、コミュニケーション理論、多世代伝達モデルなど家族心理学に関する高度な専門的知識と専門的技術について理解し、家族心理士を補助する役割を担える。
・それぞれの臨床的現場において、家族心理学に関する理論・技法をもとに、支援、介入方法を提案するなど、家族心理士を補助する役割を担える。
・多様性を重視する高度な倫理観をもとに、家族の立場に立った公平な態度を維持できる。
・多職種連携において、それぞれの立場と役割の違いを認識しながら、協働・協力できる。
・常に社会の変化に対応するべく、家族心理学、家族支援についての学習を深める努力を継続できる。
(3)家族心理士
下記①〜⑤のいずれかの条件を満たす、家族への心理支援業務に関して豊富な経験を有する方が、家族心理士資格認定試験(書類審査および面接審査)に合格することで、与えられる資格です。家族に対する心理支援のアドバンス資格で、家族支援に関するスーパーバイズなど、指導的な役割も担うことができる資格です。
① 家族心理士補を取得後、1000時間以上の家族援助の臨床経験(*1)がある者
② 大学院博士前期課程(修士課程)において、家族に関する心理臨床領域における研究により修士号を取得し、かつ1000時間以上の家族援助の臨床経験(*1)がある者
③ 臨床心理士、公認心理師、認定カウンセラー(日本カウンセリング学会認定)シニア産業カウンセラー(一般社団法人日本産業カウンセラー協会認定)等いずれかの資格を有し、その資格を取得後、1年以上かつ1000時間以上の家族援助の臨床経験(*1)がある者
④ 家族相談士の資格を取得後、家族に関する心理臨床領域について研究(*2)し、2年以上かつ1000時間以上の家族援助の臨床経験がある者
⑤ 上記①②③④のいずれかと同等の資格条件を有する者。
【「家族心理士」のディプロマ・ポリシー(資格授与方針:それぞれの資格取得に求められる態度やスキル)】
・臨床心理士、公認心理師の心理専門職の資格、あるいはそれらと同等の心理臨床に関わる知識、経験をもつ者の中で、さらに、家族システム論、家族ライフサイクル、家族構造理論、コミュニケーション理論、多世代伝達モデルなど家族心理学に関する高度な専門的知識と専門的技術を獲得し、家族に適切な支援を提供できる。
・それぞれの臨床的現場において、家族心理学に関する理論・技法をもとに、適切な介入方法を助言、あるいは指示するなど指導的役割を担える。
・家族心理学の専門的視点に基づいた介入事例を事例報告としてまとめあげ、報告できる。
・多様性を重視する高度な倫理観をもとに、家族の立場に立った公平な態度を維持できる。
・多職種連携において、それぞれの立場と役割の違いを認識しつつ、システム全体を見渡し、適切な協働・協力に導くことができる。
・常に社会の変化に対応するべく、家族心理学、家族支援についての学習を深める努力を継続できる。